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鶏卵~アミノ酸評価は100点の完全栄養食品ですがコレステロールが心配、卵は一日何個まで?着色された卵は安全?最適な茹で時間~

■鶏卵、たまごの雑学

日本国内の1人辺りの卵消費量(2016)は331個で世界第2位となっています。
1位はメキシコの371個です。
アメリカは以外と低く、272個で、菜食主義(ビーガン)などの影響によるものではないかと推測します。

一般的に出回っている市販の物はほとんどが無精卵です。
市販の卵を温めてもヒヨコは生まれません。
鶏の飼育法によっては一部有精卵が出回る事があるようです。

殻の色は、茶色っぽい殻と、白いも殻の2種類ありますが、殻の違いによる栄養素の違いはありません。

茶色と白の卵

レシチンにの乳化作用
結構重要な働きをする栄養素のレシチンには乳化作用があります。
乳化とは、油と水とを馴染ませることで、犬猿の仲である水と油をくっつける作用のことです。卵黄に含まれているレシチンが、脂肪分を細かい油滴状にする事で水と油が離反しないように安定させます。マヨネーズやドレッシングを作るためには卵の繋ぎとしての役割が重要になります。

生の卵白に含まれるリゾチウムというタンパク溶菌酵素は、細菌の細胞壁を破壊して死滅させる作用を持っています。医療用にも活用され、他にも炎症時の組織を修復する働きや、膿・鼻汁の排出を促す働き、出血を抑える働きなどがあるため、風邪薬や点眼薬などの医薬品の他、食品の防腐剤としても活用されています。
また、レシチンの乳化作用は栄養注射などにも活用されています。

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卵は薬にも使用されています。

■鶏卵の働きと効果 卵は完全栄養食品

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卵の殻は取り除いて、中身(卵黄・卵白)だけの話です。ワイルドに殻ごと食べる人は最早蛇です。

◎鶏卵の働きと効果その1・鶏卵に含まれるビタミン類

卵の中にはビタミンC以外のビタミンが全て入っています。

まず、ビタミンA事情ですが、卵はご存じの通りどこからどう見ても動物性食品です。
野菜や果物などの植物性食品は、βカロテンが比較多く含まれており、肉(レバー)や、魚、卵などの動物性食品にはレチノールが多く含まれています。
βカロテンは抗酸化作用があり、変換率は低く非効率的なのですが、体内に入るとビタミンAとして働きます。
レチノールには抗酸化作用がありませんが、その代わりに吸収率が高く、ビタミンAとしての稼働効率が高いといった特徴があります。
ビタミンAには、夜盲症の予防・改善や、視力を保つ働き、皮膚や粘膜の健康を維持して感染症を防ぐといった働きがあります。

強い抗酸化作用と、毛細血管を拡張させて血行を良くする作用で、高いアンチエイジング効果のあるビタミンEが多く含まれています。
野菜や果物の場合は、同じ抗酸化作用を持つビタミンCか、βカロテンのどちらかが一緒に含まれて居ることが多いのですが、卵にはβカロテンが少なく、ビタミンCは全く含まれていないため、抗酸化作用の相乗効果は期待できません。

骨関連のビタミンでは、カルシウムの吸収を促したり、血液中のカルシウムの濃度を調節するカルシウムの管理人ことビタミンDと、骨にカルシウムを沈着させ、血液凝固作用を持つカサブタ職人ことビタミンKがそこそこの量が含まれています。

ビタミンB群では、三大栄養素の代謝をサポートするビタミンB2が多く、脂質タンパク質が多い卵にとっては重要な働きをする栄養素になります。発育のビタミンとも言われ、細胞の新生や、皮膚や粘膜の健康維持に働き、免疫力の維持にも効果があります。
あと、オシッコを黄色くする主犯でもあります。

卵にはビオチンも多く含まれており、三大栄養素のエネルギー代謝のサポートや、皮膚や髪の健康維持、特に皮膚炎の予防と改善に効果的です。

卵には動物性食品でしか摂取出来ない造血ビタミンこと、ビタミンB12が多く含まれており、良い摂取源となります。同じく造血ビタミンの葉酸も多く含まれているため、悪性貧血の予防・改善の効果が期待できます。

更に、パントテン酸も多く含まれており、三大栄養素の代謝や、副腎皮質ホルモンの合成にも関与して、善玉コレステロール(HLD)を増やすことで、悪玉コレステロール(LDL)を減らす働きがあります。

ビタミン強化卵はビタミンEが50倍!
当たり前ですが鶏卵は鶏が産み落とします。鶏の餌次第で卵に含まれる栄養素もダイレクトで変化するため、比較的簡単に卵の中に栄養素を添加させることが可能です。
任意の栄養素が多く含まれている餌を与えることで、卵の栄養素をコントロールしているということです。
その中でもビタミン強化卵というものがあり、文字通りビタミンを添加した卵のことです。ビタミンAや、ビタミンD、ビタミンEなどの種類があります。普通の卵に比べるとビタミンEの含有量が50倍ほどにもなる商品も存在しています。
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全部が50倍というわけではありませんけどね。

◎鶏卵の働きと効果その2・鶏卵に含まれるミネラル類

必須ミネラル16種の内、クロム以外は全て卵の中に入っています。

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クロムだけ………クロムは一体何をやらかしたのか………。

その中でも多く含まれているのは鉄分セレンです。
鉄分はヘモグロビンの材料となり、鉄欠乏性貧血の予防・改善に必要な栄養素で、セレンには解毒作用があり、砒素(ヒソ)、カドミウム、水銀などの毒性を軽減する働きがあります。他にもグルタチオンペルオキシターゼという強い抗酸化作用を持つ物質の構成成分となり、アンチエイジング効果も期待できる栄養素です。

カルシウムやマグネシウムも含まれていますがそれ程多くはなく、骨太効果は期待できません。
ナトリウムを排出して高血圧を予防・改善するカリウムも含まれていますが、こちらもあまり多くはなく、卵にはナトリウムも含まれているためその分で相殺されてしまうといった感じです。

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卵に含まれているナトリウムは野菜に比べると多いですが、気にする程の量ではありません。でも調味料は控えめに………ソースやケチャップなんかも以外とナトリウムが多く入っています。

卵は亜鉛も多く含まれています。味覚細胞の味蕾を造り、味覚障害の予防と改善に働く他、抗酸化作用、タンパク質や核酸(DNA・RNA)の合成、血糖値を下げるインスリンの合成、糖質やアルコールの代謝など様々な作用に関わっています。免疫機能や神経機能の維持にも働く大事な栄養素です。

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亜鉛は100種類を超える酵素の材料になります。酵素は体内で種類毎に色々と働きます。

◎鶏卵の働きと効果その3・卵に含まれる三大栄養素のバランス

卵の栄養素といえば何と言ってもタンパク質です。
特に卵白に含まれているタンパク質は質が高く、アミノ酸スコア(タンパク質のを質を評価する数値)は100点満点中100です。

タンパク質を構成しているのはアミノ酸
人体を構成しているタンパク質の種類は約10万種類だといわれています。それらのタンパク質は、20種類のアミノ酸から様々な組み合わせによって合成されているのですが、その内の体内で合成できない9種類のアミノ酸を必須アミノ酸と呼びます。一方、体内で合成可能なアミノ酸を非必須アミノ酸と呼びます。
20種類のアミノ酸から10万種類のタンパク質を造り出す訳ですから、1個辺りの負担………といいますか、役割は非常に大きくなります。
1個のアミノ酸が抜ける(摂取出来ない)と造られるタンパク質の種類もごっそりと減ってしまいます。
出来るだけ多い種類のタンパク質を造り出すには、アミノ酸の量だけではなくバランス良く多くの種類が必要となります。
食品毎に含まれているアミノ酸は種類も量も異なり、そのバランスを数値で評価したものがアミノ酸スコアです。
アミノ酸スコア100の鶏卵には、9種の必須アミノ酸が全部含まれています。
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タンパク質は100個~1000個のアミノ酸が結合して出来ています。

特に多く含まれているのが含硫アミノ酸のメチオニンで、肝機能を強化して脂肪肝を予防する効果があります。
他にも、筋力強化、成長促進、肝機能・神経機能を高める働きをするイソロイシンや、同じく成長促進、肝機能強化、筋力効果の作用があるバリンなども多く含まれています。

卵には、レシチンも多く含まれています。
レシチンはリンと脂質が結合して出来ているリン脂質の一種で、血中コレステロール値や中性脂肪を下げる作用があります。細胞膜や脳の組織の構成成分にもなる重要な栄養素です。善玉コレステロールを増やすパントテン酸の作用もあるので、食べ過ぎないように気を付けていれば、卵に含まれるコレステロールもそれ程怖いものではありません。

◎鶏卵の働きと効果まとめ

五大栄養素の中で卵に含まれていいないものは、ビタミンC、クロム、食物繊維の3つだけです。

筋力強化、肝機能・神経機能の維持、成長促進、免疫機能向上、血糖値の低下、タンパク質・核酸の合成、解毒作用、抗酸化作用、悪性貧血・鉄欠乏性貧血の予防・改善、血液凝固作用、カルシウムの吸収促進、骨の健康維持、夜盲症の予防・改善、視力維持、血流改善、味覚障害の予防・改善、皮膚炎の予防・改善、三大栄養素の代謝など

◎鶏卵可食部100g辺りに含まれる栄養素一覧(殻を除く)

 

栄養素 含有量
エネルギー 151kcal
タンパク質 12.3g
脂質 10.3g
コレステロール 420mg
糖質(※1) 0.3g
食物繊維 0
ナトリウム 140mg
カリウム 130mg
カルシウム 51mg
マグネシウム 11mg
リン 180mg
鉄分 1.8mg
亜鉛 1.3mg
0.08mg
マンガン 0.02mg
ヨウ素 17μg
セレン 32μg
クロム 0
モリブデン 5μg
ビタミンA(※2)
(レチノール活性当量)
150μg
ビタミンD 1.8μg
ビタミンE 1.0mg
ビタミンK 13μg
ビタミンB1 0.06mg
ビタミンB2 0.43mg
ナイアシン 0.1mg
ビタミンB6 0.08mg
ビタミンB12 0.9μg
葉酸 43μg
パントテン酸 1.45mg
ビオチン 25.4μg
ビタミンC 0

※1飽和脂肪酸2.84g・不飽和脂肪酸5.35g
※2レチノール140μg・βカロテン当量17μg

ヒヨコの黄色はカボチャ色で目にも優しい色
卵はヒヨコが成長するために必要な栄養素が詰まっています。ビタミンC、食物繊維、クロムが含まれていないことを見ると、ヒヨコの成長にコイツ等は必要ないって事でしょうね………。ちなみに、ヒヨコ(卵黄)の黄色はカロテノイドの一種で、キサントフィル類のルテインという色素成分によるものです。カボチャやトウモロコシにも含まれており、白内障や加齢黄斑変性を防ぐ働きがあります。
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説明しよう!加齢黄斑変性とは、網膜にある黄斑変性が破壊される病気のことであ~る。網膜にある黄斑変性が破壊されるとどうなるかよく解らないのであ~る。そもそも黄斑変性といわれても、一体何者なのか全く想像すら付かないのであ~る。

◎鶏卵のサイズ農林水産省取引基準

サイズ区分 重量 ラベルの色
LL 70~76g未満
64~70g未満
58~64g未満
MS 52~58g未満
46~52g未満
SS 40~46g未満

■卵のお勧め調理方法 卵に含まれている栄養素を活かし不足を補う

卵には含まれていないビタミンCの補給を狙いたいところです。
ブロッコリージャガイモキャベツほうれん草人参などの野菜と一緒に炒めると、ビタミンCだけでは無く、食物繊維も一緒に手早く摂取することができます。
ビタミンCにも食物繊維にもコレステロールを下げる働きがあり、是非とも卵と一緒に摂りたい栄養素です。

人参やほうれん草は卵には殆ど含まれていないβカロテンも多く含まれているため、卵に含まれるビタミンEの抗酸化作用と合わせると相乗効果が期待できます。

ナトリウムの排出を促すカリウムも摂取出来るため、卵と野菜セットで食べるのがお勧めです。

卵にあまり含まれていない糖類の摂取のためには、主食の米と一緒に摂るのが手っ取り早いです。
チャーハンや、オムライス、卵雑炊など、卵と米の相性もバッチリです。

卵入りチャーハン

卵はアミノ酸スコアが最高点ですが、それでも全てのアミノ酸を補える訳では無いため(卵1個だけだと量的に不足気味)、タンパク質の摂取を卵だけに頼らず、肉類、魚類、乳製品、大豆製品などをバランス良く摂取することが大切です。

クロムは卵からの摂取が期待できない栄養素ですが、通常の食事では不足することが無いため意識して摂取する必要はありません。

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