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精米・白米・うるち米 ~主成分はデンプン、普段食べている米の栄養と効果を知っていますか?生米1合180mlで150g、デンプンの老化とは?~

■米の雑学・歴史

英語で:Rice(ライス)
稲科の多年草植物です。

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年に一回収穫される為、一年草と勘違いされがちですが、稲は多年草です。効率の為刈り取って、新しい苗を植えることが一般的です。

で東南アジアからインドにかけてが原産地だといわれています。
日本に入ってきたのは弥生時代で、渡来人が稲作を伝えたということは、歴史の教科書にも載っている有名な話です。

米は大きく分けるとジャポニカ米インディカ米の2つに分類されます。

ジャポニカ種は現在日本国内で300種ほど生産されており、一般的にお米と呼ばれるのがこのジャポニカ米で、短粒で、炊くと粘り気が出ます。インディカ米は長粒で、炊くと粘り気がなく、パサパサした食感のため、日本人の口には合わないというのが通説です。

タイ米
【タイ米(インディカ米)】

日本のシェアではジャポニカ米が圧倒的に勝っていますが、世界で栽培されている米の約80%はインディカ米が占めています。

稲の”い”の字は、命や息という意味で、稲の”ね”の字は根っこ、根元という意味です。
この二つを合わせると、”命のもと”という意味になります。米は古くから主なエネルギー源、栄養源として、日本人の命を支えてきた大事な穀物です。

稲の栽培方法は大きく分けて2種類です。
水田で育てる水稲穀粒と、畑で育てる陸稲穀粒とがあります。
日本では、雑草が生えるのを防ぐといった目的で、水を張って育てる水稲穀粒が一般的です。陸稲穀粒は水稲穀粒に比べると病気のリスクが減り、手間が掛からないのですが、収穫量が少なく、味も落ちます。陸稲穀粒はあまり販売されていません。

玄米を田や畑に蒔けば、そこから発芽しますが、白米(精米)を蒔いても土の肥やしになるだけです。
そのため玄米は生き米、白米は死に米と言われています。
もみ殻を取り除いた米粒が玄米で、そこからぬか層を取り除くと胚芽米となり、更にそこから胚芽を取り除いたものが白米になります。

【玄米】 → ぬか層を取り除く → 【胚芽米】 → 胚芽を取り除く → 【白米】

胚芽米
【胚芽米】
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精米の場合、米の先っちょがちょっと凹んでいますが、胚芽米は発芽する部分がしっかりとくっ付いた状態です。ここに栄養素が詰まっています。
玄米
【玄米】

白米は玄米から栄養豊富な部分を取り除いている訳ですから、栄養面では全ての栄養素において、白米よりも胚芽米の方が栄養価は高く、胚芽米よりも玄米の方が栄養価が高くなります。
消化・吸収の速度はその逆で、白米が最も速く、続いて胚芽米、最後に玄米となります。

白米はうるち米とも呼ばれており、一般的に炊飯される他にも、上新粉(米粉)に加工され、菓子などの材料として広く使用されています。

■白米(精米)に含まれる栄養素、効果と働き

以降の栄養素解説は、水稲穀粒で栽培された白米(精米・うるち米)の情報になります。

◎白米に含まれる栄養素、効果と働きその1・米に含まれているビタミン類

白米がビタミン豊富であるなら、褒めてやりたいところですが、残念ながら白米に含まれるビタミン類は、種類も量も多くはありません。

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貶すのは得意だ!白米はビタミンにとっての茨城県である。※茨城県魅力度ランキング2019でワースト1位。

ビタミンB1ビタミンB2ビタミンB6ナイアシンパントテン酸ビオチンなどのビタミンB群が少しずつ含まれています………が、多い物でも一日の推奨量の10分の1以下の数値です。
ビタミンB群は糖質のエネルギー代謝をサポートする栄養素なので、糖質の多い米に含まれる栄養素としては、有効的に働く栄養素だと言えますが、全体的に量が少ないため十分な働きは期待できません。

脂溶性のビタミン類では、ビタミンEが少しだけ含まれており、ビタミンAは残りカスの様な状態でごく僅かに含まれているだけで、ビタミンDも、ビタミンKも、序でにビタミンCも全く含まれていません。

◎白米に含まれる栄養素、効果と働きその2・米に含まれているミネラル類

米に含まれている栄養素はビタミン類よりもミネラル類の方が多いといった印象です。

特に多いのがモリブデンです。
モリブデンは、痛風や尿路結石、腎結石の原因となるプリン体を分解して、尿酸という最終老廃物に作り直して体外へと排出させる手助けをしたり、鉄分の貯蔵管理をしたり、三大栄養素の代謝や、老廃物・有害物質の処理など、色々と働く栄養素です。

米は、鉄分も豊富で、鉄欠乏性貧血の予防・改善に働きます。鉄分とモリブデンは相性が良い栄養素で、体内で働く機能鉄が不足した場合、貯蔵されている貯蔵鉄が血液中へ排出されて、機能鉄へと増員される訳ですが、この時、血液中へ貯蔵鉄の排出を促す働きをするのがモリブデンとなります。

米には銅も豊富に含まれています。
銅はヘモグロビンを合成する酵素の材料となる他、神経伝達、エネルギー代謝、コラーゲンやメラニン色素の合成など様々な働きをする酵素の材料となっています。

鉄分、モリブデン、銅の3つが揃っている米は、鉄欠乏性貧血の予防・改善に効果的な食品であることが解ります。

白米には亜鉛も豊富に含まれており、
亜鉛は、200種類を超える酵素の構成成分となり、様々な働きに関与しています。
核酸(DNA、RNA)、細胞など、様々なタンパク質の合成、エネルギー代謝、血糖値を下げるインスリンの合成、男性ホルモン・女性ホルモンの合成、味覚を感じる味蕾細胞の合成など………亜鉛の働きは多岐にわたります。更に、活性酸素を取り除く働きを持ち、アンチエイジング効果のあるのSODという酵素の構成成分にもなっています。

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亜鉛はSODの構成成分になり、銅はSODの補酵素としてSODを活性化(働きを強化)させます。ここでもミネラル同士の連携が見られます。

白米に多く含まれているマンガンは、三大栄養素をエネルギーに変換する酵素、タンパク質やDNAを合成する酵素の材料となり、様々な代謝に関わっています。

他にも、抗酸化作用を持つSODの構成成分にもなり、亜鉛、銅と協力して動脈硬化や、ガン予防に働きます。

更に、性ホルモンの合成にも関わっており、同じく性ホルモンの合成に関与する亜鉛と一緒に生殖機能の維持に働きます。

米は自分で自分をエネルギーに変えます。
米には、糖質をエネルギーに変換する酵素の材料となっているミネラル類が多く含まれています。更に、酵素を活性化させる働きを持つ数種類のビタミンB群も含まれているため、米は自分で自分をエネルギーに変える機能が備わっていることになります。ビタミンB群の含有量が少ないため、その働きは少し控えめですが………。
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米は自分自身をエネルギーに変える力がありますが、エネルギーは消費しないと体内に脂肪という形で蓄積していきます。当たり前ですが、運動しないで食べてばかりだと太ります。食べて痩せるという都合の良い食品は、毒物以外この世に存在しません。動かざる者、スリムボディべからず。

マンガンは、インスリンを合成する働きに関与しているといわれていますが、この辺りは研究段階であるため、詳細は不明とされています。

  • 鉄分、銅、モリブデンによる貧血改善・予防作用
  • 亜鉛、銅、マンガンによる抗酸化作用、亜鉛、マンガンによる血糖値を下げる作用
  • 銅、亜鉛、マンガンによるエネルギー代謝

白米に含まれるミネラル類はお互いに協力し合って、色々な健康効果を高めています。
白米に含まれているビタミンの作用は乏しいのですが、逆にミネラルの作用は十分といった感じです。

◎白米に含まれる栄養素、効果と働きその3・米に含まれる三大栄養素+食物繊維

お米は、高糖質高タンパク並脂質(野菜や果物よりはちょっと高め)、低食物繊維な高カロリー食品です。

意外とタンパク質が多く、小豆や大豆に比べると三分の一程ですが、野菜の中でも特に多いとされているブロッコリーの二倍程の量が含まれています。

白米に含まれる食物繊維の殆どが、不溶性の食物繊維になります。水溶性の食物繊維は微量しか含まれていません。
ぬか層と胚芽には、水溶性食物繊維も、不溶性食物繊維も、両方豊富に含まれていますが、残念ながら精米とは、ぬか層と胚芽をごっそり取り除いた物になりますので、食物繊維はあまり多く含まれていないという事になります。

白米に含まれている食物繊維はあまり多いとは言えませんが、米自体が食物繊維と同じような働きをします。

粘質の強い米は、食物の消化吸収時間を緩やかにして、血糖値の急激な上昇を抑えます。これは水溶性の食物繊維と同じ働きです。

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白米は、血糖値が上がりやすさを数値化したGI値が高く、血糖値が上がりやすい食品と考えられています。米は食物繊維と同じ働きをする事がありますが、野菜やキノコなどから本物の食物繊維を摂取した方が、その効果は高いため、そこのところ要注意です。

米に含まれる糖類の割合は、持続性の高いエネルギー源となる多糖類(デンプン)が殆どを占めており、残りは、二糖類のショ糖が少しだけ含まれています。即席のエネルギー源となるブドウ糖は含まれておらず、米は即席のエネルギー補給源には向かない食品です。

米の主要成分は、多糖類のデンプンです。
デンプンは、ブドウ糖(グルコース)の結合の仕方によってアミロースと、アミロペクチンの2つに分類されます。

水溶性の食物繊維は、粘性があり、正に米の食感にピッタリなイメージです。
しかし、米の粘性は、水溶性の食物繊維によるものでは無く、アミロペクチンの性質によるものです。水溶性の食物繊維と同じように、腸内では、老廃物やコレステロールなどを吸着させて排出を助けるといった効果と、便秘の予防や改善にも期待できます。
同じくデンプンの一種のアミロースは、パサパサ感を演出している栄養素です。

ネチョネチョ感とパサパサ間の違いは米に含まれるデンプンの違い。
餅米は、アミロペクチンが多く含まれており、ネチョネチョ感が多く、インディカ米などはアミロースが多く、パサパサ感が多い触感となっているという訳です。
コシヒカリにはアミロペクチンとアミロースが絶妙なバランスで含まれているため、デンプンのバランスが、柔らかすぎず、それでいて硬すぎずといった、丁度良い食感を生み出しています。

●アミロペクチン(もちもち感な性質)とアミール-ス(もちもち感では無い性質)のバランス

食品 食品アミロース(%) アミロペクチン(%)
餅米 0 100
うるち米 17 83
タピオカ 17 83
バナナ 20 80
ジャガイモ 20 80
小麦粉 24 76

 

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うるち米は、アミロース2:アミロペクチン8が基本、餅米はアミロペクチンオンリー。アミロースも、アミロペクチンも、腹の中でブドウ糖に分解されます。

◎白米に含まれる栄養素、効果と働き・まとめ

精米の主な働きと効果:便秘の予防・改善、整腸効果、持続性のエネルギー源、鉄欠乏性貧血の予防・改善、エネルギー代謝、インスリンの合成、コラーゲンの合成、プリン体の分解
(痛風・尿路結石・腎結石の予防)、タンパク質・DNAの合成、味覚の正常維持、生殖機能の健康維持、アンチエイジング効果、解毒作用など

◎精米可食部100g辺りに含まれる栄養素一覧

栄養素 水稲穀粒 陸稲穀粒
エネルギー(kcal) 358 357
タンパク質(g) 6.1 9.3
脂質(g) 0.9 0.9
飽和脂肪酸(g) 0.29 0.29
一価不飽和脂肪酸(g) 0.21 0.21
多価不飽和脂肪酸(g) 0.31 0.31
糖質(g) 77.1 74
不溶性食物繊維(g) 0.5 0.5
水溶性食物繊維(g) 微量 微量
ナトリウム(mg) 1 1
カリウム(mg) 89 89
カルシウム(mg) 5 5
マグネシウム(mg) 23 23
リン(mg) 95 95
鉄分(mg) 0.8 0.8
亜鉛(mg) 1.4 1.4
銅(mg) 0.22 0.22
マンガン(mg) 0.81 0.59
ヨウ素(μg) 0
セレン(μg) 2
クロム(μg) 0
モリブデン(μg) 69
ビタミンA
レチノール活性当量(μg)
0 0
βカロテン当量(μg) 0 0
ビタミンD(μg) 0 0
ビタミンE(mg) 0.1 0.1
ビタミンK(μg) 0 0
ビタミンB1(mg) 0.08 0.08
ビタミンB2(mg) 0.02 0.02
ナイアシン(mg) 1.2 1.2
ビタミンB6(mg) 0.12 0.12
ビタミンB12(μg) 0 0
葉酸(μg) 12 12
パントテン酸(mg) 0.66 0.66
ビオチン(μg) 1.4
ビタミンC(mg) 0 0

※”-”と記載されている部分は未計測の情報です。

生米1合=180ml=150g。

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水稲穀粒と陸稲穀粒の栄養素は殆ど同じですが、微妙に違います。計測上の誤差の様にも見えますけど………。

■NEXT→ページに続きます。

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