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ほうれん草

ほうれん草~貧血予防、結石の原因になるシュウ酸は大丈夫? ほうれん草の栄養・効果・保存方法・選び方・お勧め調理方~

■ほうれん草の雑学・歴史

アカザ科の多年草植物です。英語名:spinach(スピナッチ)
栄養素が多い野菜が集まったエリートとも言える緑黄色野菜の中でも、含まれる栄養素の量はトップクラスです。

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ほうれん草はエリート中のエリート

アジアのコーカサスからイランにかけて(←この情報を書いている本人もピンときていない)の地域が原産地だと言われています。

14世紀にムーア人がスペインに持ち込んで、そこからヨーロッパへと広がりました。
フランス王妃の は、ほうれん草を好んで食べたようです。
そんなカトメデの出身地フィレンツェに因んで、フロランタイン(フィレンツェの~という意味)とも呼ばれています。(日本じゃ全く呼ばれてないけれども………)

大きく分けると、味が濃く、葉の肉厚で形がへこんでいる東洋種と、葉が丸く、アクと風味が濃い西洋種とがあります。
日本には江戸時代の初期には東洋種が、明治時代になってから西洋種が入ってきました。現在市場に出回っているのは東洋種と西洋種との交配種です。

■ほうれん草に含まれる栄養素、効果、働き

◎ほうれん草に含まれる栄養素、効果、働きその1・ほうれん草に含まれるビタミン類

緑黄色野菜の代表格であるほうれん草はβカロテン(ビタミンA)が豊富に含まれています。βカロテンには抗酸化作用があり、夜盲症の予防・改善に効果的です。
ビタミンCビタミンEも多くに含まれており、ビタミンA、C、Eの抗酸化作用を持つビタミンが揃っています。抗酸化作用の相乗効果によって細胞や悪玉コレステロールの酸化を防ぎ、細胞の老化防止、動脈硬化、ガンの予防に高い効果を発揮します。
その他にもビタミンCにはコラーゲンを後末井する働きや、抗アレルギー作用、抗ストレス作用などがあります。

血液の凝固に関わる止血のビタミンことビタミンKもかなり多く含んでおり、カルシウムを骨へと沈着させて骨を丈夫にします。

ビタミンB群では、野菜業界ではお馴染みのビタミンB1ビタミンB2のコンビと、ほうれん草から発見された葉酸が多く含まれており、その他のB群は個別の量は多くはありませんが、バランス良く含まれています。
ビタミンB1は糖質の代謝、疲労回復、神経や脳機能の健康維持に働き、ビタミンB2三大栄養素の代謝、特にタンパク質の代謝をサポートして皮膚、髪、爪、粘膜を健康に保つ働きがあります。
造血ビタミンの葉酸は、血液を造りだして悪性貧血の予防と改善に働く他、核酸(DNAやRNA)の合成や、細胞分裂に関わり、胎児の成長には欠かせない栄養素です。

ほうれん草に含まれているビタミン類は、量も種類も豊富なため、総合的にビタミンを補給するには最適な野菜と言えます。

◎ほうれん草に含まれる栄養素、効果、働きその2・ほうれん草に含まれるミネラル類

緑黄色野菜はビタミン類が豊富で、ミネラル類が少なく、淡色野菜はビタミン類が少なく、ミネラル類が豊富だというザックリとした根拠の無い法則(みなぎ鬼夜兵衛が言ってるだけ)があるのですが、ほうれん草はこのザックリ法則には当てはまりません。

ほうれん草は緑黄色野菜でありながら、ビタミン類もミネラル類も両方豊富に含んでいます。
まずはカリウムです。塩分取りすぎによって不要となったナトリウムを体外へと排出して、高血圧の予防・改善やむくみの解消に働きます。ナトリウムも少し含まれていますが、気にするような量ではありません。

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ナトリウムも、何となく、たぶん、大事な栄養素ですが(ナトリウムの働き忘れた)、塩分取りすぎという日本人の食生活を考慮した上での意見です。

次にカルシウムとマグネシウムですが、決して少なくはないのですが、多いと断言できるほどは含まれておりません。カルシウムもマグネシウムも骨の材料となり、筋肉を動かしたり、血管を狭めたり広げたりして血圧をコントロールしたりする働きがあります。
カルシウムとマグネシウムとのバランスはカルシウム:マグネシウムが理想とされています。この比率が崩れるとお互いに吸収を阻害したり、排出量が増えたりします。
ほうれん草の場合、両者の比率は1(かる):1.4(まぐ)となり、若干マグネシウムの量が多く含まれています。
手っ取り早くカルシウム補給ができる牛乳は、10(かる):1(まぐ)になるため、どうしてもバランスが崩れてしまいます。カルシウムの摂取量が多すぎるとマグネシウムの吸収を邪魔してしまうため骨太な人生は送れなくなります。牛乳をガブガブ飲む場合、カルシウムよりもマグネシウムが多い食品を食べて、体内のミネラルバランスを整えることが大切です。

ほうれん草と言えば貧血改善の野菜です。
鉄欠乏性貧血の予防と改善に効果的なミネラルと言えば………鉄分です。
ほうれん草には、ヘモグロビンの材料となる鉄分は多く含まれており、その含有量は野菜の中でもトップクラスです。血液を造り出す酵素の材料となる銅は、鉄分と比べると多いとは言えないまでも、そこそこの量が含まれています。
しかしながら、造血ビタミンのビタミンB12は全く含まれていないため、ほうれん草の造血作用は完全とは言えません。それでも葉酸、鉄分、銅が一緒に摂れるため、貧血予防と改善にはかなり優秀な野菜と言えます。

その他にミネラル類では、骨を丈夫にしたり、強い抗酸化作用を持つ酵素の材料となるマンガンや生殖機能や味覚の健康を保つ亜鉛などの栄養素も多からず、少なからず含まれています。

ビタミンと同様に、ほうれん草に含まれているミネラル類は種類も量も多く、総合的に見るとかなり優秀な数値です。ビタミンとミネラルをまとめて摂るにはとても都合の良い野菜です。

◎ほうれん草に含まれる栄養素、効果、働きその3・その他の聞き慣れない栄養素

ほうれん草に含まれている栄養素はビタミンとミネラルだけではありません。
ほうれん草には、サポニンの一種でスピナコシドバセラサポニンが含まれています。
渋み成分のサポニンには、泡を出す(泡立つ)性質があり、(茹でる時に出る泡の中に含まれています。)抗酸化作用と血糖値を抑えて肥満を防止する働きがあります。

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スピナコシドとバセラサポニン。全く聞いたことの無いヤツらだ。大豆サポニンは少し聞いたことがあるけど………。
植物の持つ葉緑素クロロフィル
ほうれん草に………と言うよりも植物の葉っぱに含まれている(勿論ほうれん草にも含まれています。)クロロフィルは、植物の光合成には欠かせない成分で、人体でも有効に働きます。強い抗酸化作用を持ち、更にはダイオキシンの排出を促進させるなど、血液中の有毒物質を浄化する働きや、殺菌効果もあります。
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クロロフィルは、ニコチンやアルコールの解毒にも役立ちます。喫煙者やアルコール好きは、葉緑体の含んだ葉っぱを食べると吉。ナイアシンと合わせて二日酔いにも効果アリ。

更にカロテノイドの一種で、緑色全開のほうれん草にも含まれている黄色い色素成分のルテインは目の水晶体や網膜に多く存在しており、紫外線を無効化したり、眼精疲労、白内障、黄斑変性症などの目の疾患のリスクを軽減する働きがあります。また、カロテノイドの嗜みとして、抗酸化作用も持っています。

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ビタミン、ミネラルの持つ抗酸化作用に加えて、ここでも抗酸化作用が出てきました。ほうれん草の抗酸化作用は留まることを知りません。

◎ほうれん草に含まれる栄養素、効果、働きその4・三大栄養素のバランス

ほうれん草はタンパク質が多く、糖質脂質はあまり多くはありません。コレステロールは含まれておらず、低カロリーで高タンパクのため、太りにくい食材と言えます。

ほうれん草は不飽和脂肪酸のオメガ3とオメガ6が理想のバランスで含まれています。
脂肪酸自体多くはありませんが、オメガ3とオメガ6脂肪酸のバランスが1:4と理想的です。アレルギー反応を促進させる効果を持つオメガ6を取りすぎる傾向にある日本の食生活では、アレルギー反応を抑えるオメガ3が不足しがちです。オメガ3は熱に弱いため100℃を超える加熱調理には注意が必要です。

◎ほうれん草に含まれる栄養素、効果、働き・まとめ

抗酸化作用による老化防止・動脈硬化予防・ガン予防、悪性貧血(巨赤芽球性貧血)の予防・改善、鉄欠乏性貧血の予防・改善、核酸の合成、新生細胞の合成、夜盲症の予防・改善、血液凝固作用、皮膚や粘膜の健康維持、三大栄養素の代謝、脳や神経機能の健康維持、疲労回復、コラーゲンの合成、免疫力の向上、抗ストレス作用、抗アレルギー作用、高血圧予防・改善、むくみの解消、骨太効果、目にとても優しい、コレステロール値の低下、解毒・殺菌作用、二日酔い予防・改善、ミネラルバランスの調節(かる&まぐ)など

◎ほうれん草可食部100gに含まれる栄養素一覧

栄養素 含有量
エネルギー 20kcal
タンパク質 2.2g
脂質 0.4g
糖質 0.3g
食物繊維 2.8g
ナトリウム 16mg
カリウム 690mg
カルシウム 49mg
マグネシウム 69mg
リン 47mg
鉄分 2.0mg
亜鉛 0.7mg
0.11mg
マンガン 0.32mg
βカロテン当量
(ビタミンA)
4200μg
ビタミンE 2.1mg
ビタミンK 270μg
ビタミンB1 0.11mg
ビタミンB2 0.2mg
ナイアシン 0.6mg
ビタミンB6 0.14mg
葉酸 210μg
パントテン酸 0.02mg
ビオチン 2.9μg
ビタミン C35mg

夏と冬とでは収穫時期の違いで栄養素も変化します。一覧のデータは夏、冬の平均値となります。
ビタミンCは夏が20mgに対して冬は………3倍の60mgに跳ね上がります。
ほうれん草1束(大)=約200gと計算すると、100gは半分くらいの量になります。
ほうれん草100gでビタミンKは、1日の目安量を軽く超えてあと少しで2倍に届くかといった具合です。

■ほうれん草の栄養素を活かすお勧め調理方法・相性の良い食材

◎ほうれん草に含まれる栄養素を活かす相性の良い食材

造血ビタミンの葉酸は、同じ造血ビタミンコンビのビタミンB12が無いと有効には働きません。ほうれん草の貧血予防・改善効果をフルに活かすためにはビタミンB12が欠かせません。しかし、ビタミンB12は野菜には全く含まれていないため、ほうれん草をいくら頑張って食べても摂取できず、肉や魚などの動物性食品から補給する必要があります。(動物性以外では海苔)ほうれん草と合わせやすく、ビタミンB12が摂れる食材は………卵と鰹節です。ベーコンやハムと一緒に炒めてもお手軽に摂れます。

ほうれん草に多く含まれているカルシウムを沈着させるビタミンKを活かしたいところですが、肝心のカルシウムが少なく、カルシウムの吸収を助けるビタミンDは全く含まれていません。カルシウムとビタミンD、更にマグネシウムも一緒に、お手軽に摂るにはイワシ、アジ、サンマ、サバなどの身近な魚がお勧めです。牛乳(カルシウム)+キノコ類(ビタミンD)でもOKです。

◎ほうれん草を調理する上での注意事項・シュウ酸を上手に取り除く究極の茹で方

鉄分やマンガンなどのミネラル類は赤い根の部分に多く含まれています。理由は解りませんが、なんとなく口に入れるのに抵抗感があるアノ謎の赤い部分も捨てずに食べてやって下さい。

シュウ酸は結石の元………でも心配しなくても大丈夫!
ほうれん草に含まれるえぐみ成分で灰汁(アク)の元にもなり、結石の原因でもあるシュウ酸は、カルシウムや鉄分の吸収を妨げる作用があります。
タケノコや山菜類などにも含まれているシュウ酸はカルシウムと結合することで結石を作る原因になります。骨の材料や、筋肉の収縮、神経の伝達などカルシウムが持つ役割を阻害するため、骨粗しょう症の原因になるとも言われています。
………ですが、これはあくまでも、常識ではあり得ない程、多くのほうれん草を毎日生で食べまくった場合という条件下での話で、普通の量を食べるだけなら健康に害を及ぼすことはありません。(※既に結石を煩っているという人や、医者からほうれん草を止められているという人は食べない方が無難です………どうしても食べたい場合は下茹ですることでシュウ酸がお湯に溶け出しますので、サッと茹でると7割~8割程除去することができます。詳しくは後↓で………)
国立栄養研究所が行ったマウスを使った動物実験では、餌の中に3%のシュウ酸を1ヶ月間毎日入れて与え続けたらようやく結石が出来たという報告があります。この状況を人間に置き換えるなら、1日辺り10~20束の、約3kgのほうれん草を生で、1ヶ月間、しかも毎日バリバリ食べまくったという計算になります。
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1日10束以上のほうれん草をバリバリしている人を見かけたら、頭を叩いてでも止めてあげて下さい。
シュウ酸を上手に取り除く究極の茹で方・ゆで時間は合計1分で………。
カルシウムや鉄分など重要な栄養素の吸収を妨げるシュウ酸は、下茹でして出来るだけ取り除いた方がいいのですが、この時注意したいのは、ビタミンCや大量に含まれているカリウムなどの栄養素も一緒に流出してしまうということです。
栄養素の流失を出来るだけ抑える方法としては………。
1)大きめの鍋を用意して沸騰させます。
2)茹で汁1リットルに対して、小匙1杯の割合で塩を加えます。
3)根元を良く洗ってから、2から3つに分けて根元だけを先に30秒間お湯に浸します。
4)ほうれん草全体をお湯に浸して、更に30秒間(根元と合わせて1分間)茹でます。
5)冷水でサッと流して完了です。(長時間水に晒すと栄養素が流出してしまうのでNG)
この方法で、ビタミンCの残存量は70%以上、シュウ酸の70%以上を除去する事が出来ます。
茹でたほうれん草シュウ酸除去
【完成予想図】

■ほうれん草の種類・品種・旬の時期

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細かい品種は面倒なので、たぶんいつか追記します。

◎寒締めほうれん草

寒締め(かんじめ)とは、ハウス栽培で育てたほうれん草を収穫前に外気(冷たい空気)に晒すといった栽培方法のことです。ハウスの入り口を開放して冷たい空気を中に送り込むことでワザとほうれん草に低温ストレスを与えます。ほうれん草(一般的な野菜と言うか植物全般)は気温が下がる程に甘さや栄養素が増していきます。5℃以下になると成長を止めて凍り付かないようにと、水分を減らして糖度や栄養(ビタミンA・C・E)が増加していきます。葉の形も変わっていき、キューッと縮んでシワシワの状態になります。別名:ちぢみほうれん草とも呼ばれています。

ちぢみほうれん草
【寒締めほうれん草】

ほうれん草は1年中出回っていますが、旬の時期は冬になります。冬に収穫された物の方が多く栄養素を含んでいます。
旬:12月~2月

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一般的に旬の野菜はハウス栽培(旬以外)の野菜よりも栄養素が高いのです。中にはビタミンが2倍、3倍になるヤツも………。

■良いほうれん草の選び方

  • 葉に張りがあり、緑色が濃いもの
  • 茎の部分が短いもの
  • 根の部分の赤色が濃いもの

■ほうれん草の保存方法

  • ほうれん草は葉の部分が多く、水分が蒸発しやすい野菜です。第一に気を付けることは乾燥を防ぐことです。湿らせたキッチンペーパーで包んでビニール袋やポリ袋に入れて冷蔵保存が最適です。
  • 根の部分を下にして野菜室で保存すると、より長持ちします。
  • ほうれん草は冷凍保存しても栄養素にあまり変化が無く、減ったとしても1割程度です。
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