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里芋~日本一煮っ転がされやすい芋、ヌルヌル成分ムチン、煮物は栄養バランス食品、里芋の栄養素・効果、保存方法と選び方~

■里芋の雑学・歴史

里芋(さといも)は熱帯地域・南アジア原産の里芋科の多年草です。
英語で書くと:Taro

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これ、太郎とも読めるな………。

里で栽培されていたため、そのまま里の芋という意味で里芋と呼ばれるようになりました。
現在ではあまり聞きませんが、家の芋とも呼ばれていたようです。

日本人とのつきあいは、米よりも古く、稲作伝来以前の縄文時代中期に、大陸南部(中国)から伝わったとされています。
一般的に里芋と呼ばれているものは、株の中心にある親芋の周りに、卵のようにくっついている脇芽という小芋を収穫したものです。一般的に秋から冬頃に収穫されます。

里芋は主に三種に分類されます。

  • 1つは、小芋を収穫するための品種………小芋用品種
  • 2つ目は、親芋を収穫するための品種………親芋用品種
  • 3つ目は、親子同時に収穫するための品種………親子兼用品種

親芋は一般的にスーパーなどの店頭ではあまり見かけませんが、親芋用の品種で、長細いタケノコ芋(別名:京芋※同じく京芋と呼ばれている海老芋とは別物)などがあります。

シュウ酸カルシウムを微量に含んでいるため、皮膚に触れると痒くなります。里芋が苦いのもコイツが犯人です。

万葉集に登場する「宇毛」が里芋だという説もあり、真偽の程は知りませんが、古くから多くの日本人に齧られてきたのは間違いないようです。

中秋の名月と里芋
旧暦八月十五日の中秋の名月、には、秋の七草【薄(すすき)、萩(はぎ)、撫子(なでしこ)、葛(クズ)、女郎花(おみなえし)、桔梗(キキョウ)、 藤袴(フジバカマ))】と里芋が供えられますが、中秋の名月は芋名月とも呼ばれ、元々里芋の収穫を祝うためのものでした。十五夜でお馴染みのお月見といったほうが解り易いかと思います。日本以外の東アジアでも、この日に里芋を食べる習慣があり、江戸時代に里芋の煮物を食べるといった習慣が一般家庭に広がりました。

 

戦国時代の縄的野戦食「ずいき」
芋茎(ずいき)とは、里芋の葉柄(ようへい)の皮を剥いて乾燥させた一見ボロっちい縄の様な保存食です。(※葉柄とは、葉っぱの一部で柄のような部分、葉から茎までの細い部分)
合戦中、武将や足軽達は、芋茎をウエストポーチのように腰に巻いたり、ボディーバッグのように肩に斜め掛けして、身体に括り付けていました。
これはファッション目的では無く、いざというときの保存食になりました。
味噌で煮ている為、茹でて戻せば簡易的な味噌汁となりインスタント食品という一面も持っています。
里芋の葉柄は漬け物になったり、汁物の具材になったりと、小芋だけでは無く他の部分も古くからよく利用されており、日本人と、里芋の関係は昔からかな~り深いものでした。
芋茎(生)
【芋茎(生)】
芋茎(乾燥)
【芋茎(乾燥)】
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歴史好きなので、隙あらば歴史雑学を記事内にぶッ込みます。歴史サイトも作りたい………。でも、みなぎる食品との同時進行は難しい………。

サツマイモ、ジャガイモ、山芋、こんにゃく芋などの他の芋類は頻繁に加工されていますが、何故か里芋だけは煮っ転がされるだけで、加工食品の材料としては見向きもされていません。

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日本人の里芋愛は何所に行ってしまったのか………。

■里芋に含まれる栄養素、働きと効果

◎里芋に含まれる栄養素、働きと効果その1・里芋の含まれるビタミン類

里芋に含まれるビタミン類は、それ程多くはありません。
葉酸パントテン酸ビタミンE辺りがちょっとだけ頑張っているかな………?でも、もうちょっと頑張れよオマエ………といった具合です。

里芋100g辺りに含まれる葉酸、パントテン酸、ビタミンEは一日の推奨量(目安量)の1割程です。
葉酸は細胞新生に必要な核酸(DNA・RNA)の合成をしたり、赤血球を作るためには必要な栄養素です。
パントテン酸は、ホルモンや神経伝達物質の合成、感染症を予防する免疫体の合成、三大栄養素のエネルギー代謝などのサポートをする栄養素です。
ビタミンEは、高い抗酸化作用によるアンチエイジング効果、毛細血管を拡張させて血流の改善に働く栄養素です。

里芋には、ビタミンDビタミンKビタミンB12は含まれておらず。
その他のビタミン類は、各種少しだけ含まれています。

葉酸、パントテン酸、ビタミンE以外のビタミンは少しだけです。里芋だけでは十分な健康効果が得られないというのは事実ですが、里芋以外の食品と合わせれば栄養素の効果は高まります。

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月並みなアドバイスですが、色々な栄養素が入った食品をバランス良く食べる事が大切です。

◎里芋に含まれる栄養素、働きと効果その2・里芋の含まれるミネラル類

里芋に含まれているミネラル類で一番多いのはカリウムは野菜の2~3倍の量が含まれています。ジャガイモやサツマイモなど、他の芋類にもカリウムが多く含まれていますが、里芋が一番多いのでは無いでしょうか………。(ザッと見た限りでは)

カリウムは余計なナトリウムを排出して、高血圧の予防に効果的な栄養素です。細胞内の水分やPH(酸性・アルカリ性)の調整をして、むくみを解消する効果があります。
里芋にはナトリウムが殆ど含まれていないので、普段から塩分過剰摂取気味の方には嬉しい食品です。

里芋には、貧血の予防・改善に効果的な鉄分と、モリブデンも多く含まれています。
鉄分はヘモグロビンの材料として、モリブデンは肝臓に貯蔵されている貯蔵鉄を機能鉄に変えて血管内に送り出し、ヘモグロビンが造り出されやすい環境を整える働きがあり、それぞれ鉄欠乏性貧血の予防と改善に働きます。
モリブデンは鉄分の管理だけでは無く、痛風や尿路結石、腎結石、高血圧の原因となるプリン体を分解する働きや、有害物質の解毒作用があります。

その他のミネラル類は………カルシウムマグネシウムマンガンクロムセレンなども含まれていますが、どのミネラルも多くはありません。

◎里芋に含まれる栄養素、働きと効果その3・三大栄養素と食物繊維

芋的な立ち位置で見ると、里芋は低カロリー食品になります。
野菜類(野菜の平均値[かなり大雑把ですが])に比べると、1.5倍くらいの比較的高いカロリーになりますが、芋業界では低い方で、ジャガイモの約7割、サツマイモの約4割ほどのカロリーです。

脂質は低く、コレステロールは含まれていません。
タンパク質はそこそこ含まれています。
糖質は果物程ではありませんが、野菜に比べると多く含まれています。

里芋に含まれている糖類は、持続性の高いエネルギー源となるデンプンが一番多く、多糖類の中では消化されやすいデキストリン、即効性の高いエネルギー源となる少糖類のスクロース(ショ糖)やそのままエネルギー源となる単糖類のブドウ糖、果糖も含まれています。

里芋は、表面がヌルヌルしているため、箸では掴みにくく、最終的にはイライラに耐えかねた人々によって箸でブッ刺される運命を背負った可哀想な食品ですが、ヌルヌル成分も大事な栄養素になります。
このヌルヌルの原因はムチン、ガラクタンなどの多糖類によるものです。

ガラクタンは単糖類のガラクトースから出来ている多糖類で、脳細胞を活性化する働きや、血圧を下げたり、血中のコレステロール値を下げる働きがあり、動脈硬化を予防や、認知症の予防に効果的な栄養素です。

ムチンは里芋以外にも、納豆、オクラ、山芋、モロヘイヤ、なめこなどに含まれています。
消化器官の粘膜(胃壁)を保護して、タンパク質の消化吸収を助ける働きがあり、他にも肝機能を高めたり、消化を遅らせることで血糖値の上昇を抑えるといった働きがあります。
更に、ムチンは体内に入るとグルクロン酸という物質に変わり、胃や腸の潰瘍(かいよう)を予防する働きや、肝機能や腎機能の強化する働きがあります。
抗ウイルス作用もあり、ウイルス性肝炎に効果があるとかなんとか………。

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この辺は食と健康というテーマの域を超えている分野なので、お茶を濁しておきます。

里芋には、コンニャクでお馴染みの水溶性の食物繊維マンナンも含まれています。
消化を遅らせることで血糖値を下げたり、老廃物や有害物質を吸着して、コレステロールや脂質の吸収を妨げたりと、ムチンと同じような働きがあるため、相乗効果が期待できます。
不溶性食物繊維オ豊富に含まれており、水溶性の食物繊維と合わせて、高い整腸作用が期待できます。

里芋は、
穀物と比べるとかなり低カロリーで、
芋業界ではダントツ低カロリーで、
野菜と比べると高カロリーで、
低脂質で、低タンパク質で、高糖質で、多食物繊維な、
高ヌルヌル食品………という事になります。

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カロリーが低く、食物繊維も多いため、ジャガイモやサツマイモ食べるよりも里芋食べた方が太りにくいようです。

◎里芋に含まれる栄養素、働きと効果・まとめ

里芋の主な働きと効果:血糖値の上昇を抑える、血糖値を下げる、血中コレステロール値を下げる、高血圧の予防・改善、報いの解消、痛風・尿路結石・腎結石の予防、解毒作用、高血圧三大エネルギーの代謝、便秘の予防改善、免疫力向上、鉄欠乏性貧血の予防・改善、肝機能・腎機能の強化、血流の不良による冷え性や肩凝りの予防・改善、胃や腸の潰瘍の予防、タンパク質の消化サポート、認知症の予防、動脈硬化予防、アンチエイジング効果、ホルモンや神経伝達物質の合成サポートなど

◎里芋可食部100g辺りに含まれる栄養素一覧

栄養素 含有量
エネルギー(kcal) 85
タンパク質(g) 1.5
脂質(g) 0.1
飽和脂肪酸(g) 0.01
一価不飽和脂肪酸(g) 微量
多価不飽和脂肪酸(g) 0.03
コレステロール(mg) 0
糖質(g) 10.8
水溶性食物繊維(g) 0.8
不溶性食物繊維(g) 1.5
ナトリウム(mg) 微量
カリウム(mg) 640
カルシウム(mg) 10
マグネシウム(mg) 19
リン(mg) 55
鉄分(mg) 0.5
亜鉛(mg) 0.3
銅(mg) 0.15
マンガン(mg) 0.19
ヨウ素(μg) 微量
セレン(μg) 1
クロム(μg) 0
モリブデン(μg) 8
ビタミンA
レチノール活性当量(μg)
微量
βカロテン当量(μg) 5
ビタミンD(μg) 0
ビタミンE(mg) 0.6
ビタミンK(μg) 0
ビタミンB1(mg) 0.07
ビタミンB2(mg) 0.02
ナイアシン(mg) 1.0
ビタミンB6(mg) 0.15
ビタミンB12(μg) 0
葉酸(μg) 30
パントテン酸(mg) 0.48
ビオチン(μg) 3.1
ビタミンC(mg) 6

里芋(中)1個=50g~60g

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